前回のお話 【第9話】結婚式 急に相手の嫌なところが見え始める
では、式の準備が大変だったことを書かせていただきました。
式まであと1ヶ月半のころ。
お互い仕事が終わり20時ごろにLINEをしたときは、仕事が終わったからお酒を買ってホテルに戻ると言っていました。
私は疲れたので22時ごろには眠くてベッドに入ったところ、彼が酔っぱらいながら、いつものように電話をしてきたので、出てみると、さっきまで元気そうだったのに腰が痛いと悶えながら電話をしてきました。
腰??尿路結石?
普段、肩こりとか腰痛とか
筋肉系の痛みには疎い彼が
こんなに痛がっているのは、 何か病気?と思ったので、
具体的にどのあたりが痛いか、いつから、どんな痛みなどなど、
聞くにも、電話越しに正確な場所もわからず、、
とにかく腰が痛いと言います。
救急外来にいくように伝えましたが、
我慢するといってききません。
ホテルでお酒を少しだけ飲んだ頃から急に痛くなってきたと言います。
夜中にも何度も何度も電話をかけてきて、
痛い、痛いと言ってくるので、
私が救急車を呼ぶと言っても、なぜか応じません。
翌日に顧客と大切なアポイントがあったようです。
今思い返すとこの時に、私がホテルに電話をして、状態確認をしてもらえばよかったと後悔しています。
結局翌日朝7時ごろまで痛みに耐えてほとんど寝ておらず、起き上がれなくなったため
フロントに電話して救急車を呼んでもらったそうです。
10時頃に彼から連絡があり、市民病院にいる、急性膵炎で入院になると。
入院のために、荷物を持ってきて欲しいと言われ
休みだったので、ある程度荷物をまとめて電車と新幹線を乗り継ぎ向かうことに。
そして、病院へ到着して目の当たりにした彼は集中治療室にいました。
痛み止めが効かないようで、身の置き所がなくぐったり。
医師からは、急性膵炎でも、重症度の高い膵炎で、あと少し遅かったら死んでいてもおかしくなかったといわれました。
そんな状態なので自宅近くに転院することもできず、遠く離れた出張先で何週間も入院することに決定しました。
そしてもう一つ問題は、彼が入院した3週間後から、新婚旅行へいく予定でした。
営業マンの彼は時差がないところがいいということで、オーストラリアに行くことになっていました。
私は病棟看護師だったので、新婚旅行にいくために、シフトの調整が必要。
夏季休暇分や週休を組み合わせても、連休は6日程度が限界。
職員規定で結婚休暇がもらえるのでその休暇をくっつけてもらえないか半年以上前から上司に交渉し、
入籍日、挙式日を決め、なんとか11連休をいただきました。
そのためもうずらすことはできません。
キャンセル料もかかってくる時期でしたので、キャンセル覚悟で彼の回復を待つことにしました。
この数か月、彼の飲酒量は変わらないものの、深酒・迎え酒は当たり前の日々。
付き合ってから期間が経ってくると、私への慣れなのか、酔っていて喧嘩すると、
話が全く通じないし、声を荒げてキレてくることもしばしば。
月曜の朝、吐くのは日課。夏ではあるけれど、エアコンがしっかり効いている部屋で、
大粒の汗をかき、その汗をぬぐう手は震えていました。
夜はベッドにはいるものの、十分に眠れずトイレに行ったり、吐いたり、うなされたりしていました。→明らかなアルコール離脱症状
早期離脱症状は飲酒を止めて数時間すると出現し、手や全身の震え、発汗(特に寝汗)、不眠、吐き気、嘔吐、血圧の上昇、不整脈、イライラ感、集中力の低下、幻覚(虫の幻など)、幻聴などがみられます。後期離脱症状は飲酒を止めて2~3日で出現し、幻視(見えるはずのないものが見える)、見当識障害(自分のいる場所や時間が分からなくなる)、興奮などのほかに、発熱、発汗、震えがみられることもあります。そして患者さんは、離脱症状による不快感から逃れるために、さらに酒を飲み続けることになってしまいます。
http://alcoholic-navi.jp/understand/condition/pathology/
毎月末は、営業報告書の作成をするのですが こんなんでいいの?!と思えるくらい適当にやっていました。
電車で勝手に大学生に因縁をつけてけんかを吹っ掛けることもありました。
そしてそれを覚えていないのです。
過去の記事にも書いた【第3話】もらしてしまうくらいの頻回の下痢は急姓膵炎の症状の一つになります。
下記のサイトのチェックシートは、アルコール依存症の診断のチェックシートなのですが
当時の彼は完全にすべて当てはまります。
病院へ連れていきたくても、本人は全く行く気はなし。土日以外、出張でいないので、強制連行することも困難でした。
アルコール依存症の治療をするためにまず、必要なのが
本人の意思です。
周囲がどれだけ訴えたとしても、本人がやめたいと思う、きっかけと強い意志がとても大切です。
最近、オリラジの中田敦彦のYOUTUBE大学でもお酒の闇について紹介されていました。
お酒は本当に怖いですし、良いことはありません。
そのせいで、振り回される、悲しんでいる周囲の人がいるのです。
彼はもともと、大学生までは機会飲酒(何かの集まりなどのときに飲酒する)だったのですが
仕事のストレスで常習飲酒をするようになりました。
次回
急性重症膵炎とアルコール離脱症状でお酒の恐ろしさを目の当たりにすることになります。
つづく
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